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三枝タミの物語 エンディングプロット

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Byhslre

私は全寮制の中学校にトップの成績で入学し、しばらくは無難に過ごしてきた。
雄太の生まれた二年後には妹の美奈が生まれた。
私にとてもなついて、実家に帰るとずっと後ろについて回るかわいい子だ。
その後運よく一度も二位以下に落ちることなく有名な進学校の高校に入学した。
私はずっと虐待のフラッシュバックに苦しみ続けたが、なんとか薬を飲んでやり過ごしてきた。
大学は医大を受験し、合格した。
母が看護婦だったから私も医療関係の仕事に就きたかったからだ。
受験が一段落ついたら、雄太と美奈を国内でも有名な遊園地であるネズミーランドに連れて行ってあげた。
ちょうど私がお父さんと出会ったくらいの年齢の妹は大喜びしてくれた。
もちろん雄太も。
フラッシュバックが起きるので家族と一緒にいられる時間は短かったが私はできるだけ家族と一緒に過ごす時間を大切にした。
私が望んでやまなかった「宝石箱の世界」を守り、愛し、育てていくのが私の人生の目標だからだ。
医大に在学中はお父さんからは、医者にならずに会社の経営に参加してほしいと何度か言われたが、お父さんの本当の子供である雄太と美奈が家を継ぐのが「宝石箱」の世界を守るのに必要だと思ったので、それだけは頑なに受け入れなかった。
それ以外はとても順調で仲良く過ごせたと思う。
お父さんとお母さんの頭に白髪が目立つようになってきたころ、私は医大を卒業して医者になった。
お父さんとお母さんは私が医者になったことをとても喜んでくれた。
「自慢の娘だ」と。
私は幸運な子だ。
あんな父の下に生まれながら、新しいお父さんに実の子供と同じ、いや、それ以上に手をかけて育ててもらった。
私も学校を卒業して一人前になったのを機会に、新しい「宝石箱の世界」を広げる助けとなるために国際医療チームに参加することを目指すことにした。

そして今、私は発展途上国のS国に派遣されることになった。
今度は私よりもっと恵まれない子供たちが「宝石箱の世界」の住人になる手助けをしたいと思う。
雄太も美奈もまっすぐに成長している。
後は私がいなくても大丈夫だろう。

タミちゃんが医者になり、国際医療チームの一員となって途上国のS国に行ってからしばらくたった。
S国の隣では民族間紛争が起こっており、毎日ニュースに流れている。
お母さん「タミは大丈夫でしょうか」
お父さん「大丈夫だろう。タミのいるところは国境から離れているし、危険になったら退去するさ。それに、民間人の医者なんだから。」
その時、麻生家の電話が鳴った。


お父さんとお母さんはタミちゃんの死を聞かされ、それを受け止められずに嘆き悲しむ。。
お母さんはタミちゃんの葬儀の後、遺品から日記を見つけタミちゃんが実の父から受けた虐待のフラッシュバックにずっと苦しんでいたこと、中学校から家を離れたのは家族(雄太くん)を守るためだったと知りショックを受ける。
お父さんと再婚したときに母親ではなく、女に戻ってタミちゃんへの気遣いに欠けていたことに気が付き、タミちゃんの遺影の前で泣き崩れるお母さん。
お父さんも日記を見てタミちゃんの苦しみを知り、気付いてやれなかったことを悔やみ、悲しみと後悔のあまり数日間寝込んでしまう。
二人ともしばらく放心状態になり、一週間ほど過ぎたころ、あることを話しあう。
お父さんとお母さんは雄太と美奈が成人になったら読ませるためにタミちゃんの日記を纏めて一つの物語を作る。

それが今あなたが読んでいるこの「三枝タミの物語」だ

それは、たった一人で虐待の連鎖に立ち向かったある勇敢な少女の物語。



雄太くんと美奈は成人してから「三枝タミの物語」を読み、なんでもできると思っていた優秀な姉が、心に闇を抱えて苦しみながらも自分たちを愛し守ってくれていた事実を知り、深く尊敬する。
そして、タミちゃんが守ろうとした「宝石箱の世界」を美奈と二人で守り続けることを墓前に誓う
特に美奈は生前のタミちゃんを慕っており、「三枝タミの物語」を読んでから美奈の中でタミちゃんは神格化される。

タミちゃんが亡くなってから時が過ぎ、新しい世代が育っていく。
雄太くんと美奈は大学を卒業するとお父さんの会社を継いだ。
やがて、それぞれ結婚し家庭を持って、長男・長女が生まれたときに自分たちが深く敬愛するタミちゃんの名前から1文字もらい一民(かずみ:雄太くんの長男)、多美(妹の長女)と名付けられる。
雄太は実家に残り、美奈は家を出たが、定期的に話会いを持って一族の絆を確認している。
タミちゃんが願った宝石箱の世界を守るために。
雄太は長男を含め一男一女、美奈は一男二女の子供を得る。

不遇な死を遂げたタミちゃんだが、「宝石箱の世界」を守り続けるという思いは雄太や美奈、タミちゃんから名前をもらったその子供たちに受け継がれていく。



True epilogue

麻生美恵子は息子が自分のためにとってくれた個室の豪華な病室から外を見る。
11月に入ってからめっきり寒くなった。
夫に数年前に先だたれてから、自分は生きながらえてきた。

息子と娘も順調に人生を歩みだして、何人も孫もできた。
唯一胸の痛みを覚えるのは、若くして死んだ長女のことだ。
彼女--三枝タミは今病室にいる自分の息子とは半分しか血がつながっていない。
結局、タミは最後まで苗字を変えることはなかった。


病室の隣にある控室には娘も待機しており、ひょっとして今晩、全員が呼び出されることになるかもしれない。

麻生美恵子はそんなことを考えながら心配そうにのぞき込む息子に目を移す。

雄太「母さん。具合はどうだい?」
美恵子は「今日はとても良い気分だよ。こんなに気分がいいのは久しぶり。お前にもすっかり迷惑をかけてしまっているからね。」
雄太「迷惑だなんてそんな・・・」
「私はもう十分に生きたよ。でもね、「そろそろいいかな」って思うと、タミがね、私の前に現れて「まだお母さんは来ちゃダメよ」って笑うのよ。でも、タミもそろそろ許してくれるのではないかしら。」
そう言って麻生美恵子は穏やかに笑った。
母の寿命が尽きかけていることを感じていた雄太はできるだけ平静を装って答えた。
雄太「タミお姉ちゃんが?。そう・・・・そうなんだね。」
このときの母の笑顔があまりにも晴れやかだったので一抹の不安を覚えたと雄太は後に語っている。
夕方に入ってから、麻生美恵子の容体は急激に悪化して、雄太と妹の家族全員が呼ばれた。
一時小康状態を保ったため、全員が部屋の隣の控室で休んでいた。


その日の夜、麻生美恵子が病室でふと目を覚ますと医大生くらいの年頃のタミがこちらを見ているのに気が付いた。
タミは母に「もういいの?母さん?」と語りかける。
美恵子はゆっくりと頷き、「あとは雄太たちに任せましょう。長いこと待たせてごめんね、タミちゃん」そしてタミの手を取った。
二人が振り返ると、病室のベッドには亡くなった麻生美恵子が横たわっていた。
そこに数年前に亡くなった父が現れ、三人の手が触れ合うと出会った頃の姿に戻る。
若かりし頃の力強い父とタミと苦労を乗り越えてきた優しくて美しい母、そして小学校4年生のタミ。

雄太と美奈が母の異変に気が付いて病室に入ってくると、その姿を幻視する。

雄太、美奈「父さん、母さん、タミお姉ちゃん!」
雄太と美奈は思わず呼びかける。

タミちゃんは笑いながら「随分立派になったね、雄太くん。雄太くんはまだこっちに来たらダメだよ」といい、一度だけ振り返って雄太くんたちに手を振ると3人で手を取り合って雄太たちが作った現実の宝石箱の世界から遥か彼方に見える夢の宝石箱の世界の方へ視線を向けた。

お母さん「タミちゃん、今日は何が食べたい?」
タミちゃん「ずっと言えなかったけど、お父さんと初めて会った時に食べたハンバーグ定食が食べたかったの」
お父さん「ふふふ、じゃあ3人で作ろうか」
タミちゃん「そうそう、お父さんが乗せてくれたスポーツカー。乗り心地悪かったなあ」
お父さん「ごめん、ごめん。タミちゃん。お父さんも少し自慢したかったんだよ。早くタミちゃんに認めてもらいたくて一生懸命だったんだ。」
お母さん「タミちゃんあの時怒ってたでしょ?」
タミちゃん「だって、お父さん無神経なんだもん」
お父さん「ごめんよ。タミちゃん。タミちゃんがいなくなってからはじめて、お父さん、いろいろなことに気が付いたよ。」
タミちゃんを抱きかかえるお父さん、今度は本当にタミちゃんも心から喜んで笑って抱きかかえられている。
タミちゃん「許してあげる。私、お父さんのこともお母さんのこともだーい好きだから」
そういってタミちゃんは自分からお父さんに抱きついた。
照れるお父さん。
そのそばに優し気な笑顔で寄り添うお母さん。


やがて、お父さんとお母さんが両端、真ん中に子供のタミちゃんの3人で手をつなぎ、幸せそうに笑いながら、遥か彼方の宝石箱の世界に向かって振り返ることなく歩いていく。

そこにはタミちゃんがずっと苦しんできた虐待のフラッシュバックもなく、顔色をうかがうこともない年相応の子供らしい晴れやかな笑顔があった。

遠慮することなくわがままを言い、父にじゃれつき、母に甘える。

それは大事な宝物を守ろうと傷ついた翼を広げて懸命に庇い続けてきたタミちゃんが初めて本当の意味で宝石箱の世界の住人となった瞬間だった。

雄太くんと妹とその子供の二人のタミはしっかりと手を取り合いながら、静かにその姿を見送る。
「さよなら、父さん、母さん、タミお姉ちゃん」
美奈「さよならじゃない。きっといつかタミお姉ちゃんは生まれ変わって、私たちの宝石箱の世界に帰って来る。その時に笑われないように、ちゃんと守っていかなきゃ。」

「あの宝石の輝きが永遠に失われませんように」
そう願ったある少女の思いはここに叶った。
雄太も美奈もその子供たちも、タミちゃんが守った宝石箱の世界を受け継ぎ、そして新しい輝きを紡いでいく。
たとえ人の命の火がいつか消えてしまうのが運命だったとしても、その思いは永遠の燈火となってつながっていく。
タミちゃんの残した思いをお父さんとお母さんが形にして、雄太と美奈が受け継ぎ、ここに伝える「三枝タミの物語」とともに。

三枝タミの物語、True END




これが「三枝タミの物語」の全構想です。
これでタミちゃんが主人公のお話は終わりです。
途中文体が変わったりなど一部未完成なところがありますが、ここまでということで上げることにしました。
本当は上げるつもりはなかったのですが、「あ・ら・か・る・と」で幸せになったので、ある程度不幸になっても批判されないかなー(笑 と思って思い切って上げてみました。
挿絵は残念ながら、つけられませんでした(笑
本伝で語られていない話を補足する「あ・ら・か・る・と」としては出していないお話はまだまだたくさんありますが、本伝にはこの時間軸以降のお話というのはありません。
ここで完全に終わりです。
タミちゃんはあまり幸せになれないと以前の話で解説しましたが、こういうことです。
この物語のテーマは親から与えられたものはそれが呪いであれ、祝福であれ一生続いていくということです。
タミちゃんは設定としてIQ150以上の天才でギフテッドですが、そのタミちゃんも親から与えられた考え方や物の見方は変えられませんでした。
語られていないお話として、高校生になったタミちゃんはお父さんから会社の経営のある重大な選択について意見を求められます。
※ タミちゃんが天才であることを知っている藤崎専務が強く求めたのも理由の一つ
その中でタミちゃんはお父さんにいくつかの案を提示しますが、自分の案より優れた案をタミちゃんが複数提示したため、お父さんは驚愕し、そこから度々タミちゃんに経営に参加してほしいとお願いするようになります。
お父さんはプロの経営者ですので、タミちゃんの案を見た瞬間に自分よりタミちゃんの方が経営者として優れていることを理解してしまいます。
お父さんは(お母さんも)ここでタミちゃんを自分より完全に上の存在として置いてしまい、タミちゃんに意見できる人はというのは周りにはいなくなってしまいます。
タミちゃんの言うことは絶対に間違いのない事実として多くの人がその意見を重用するようになってしまいます。

タミちゃんが何故死のロードを突っ走ってしまったか、わかる人にはこれだけで伝わるかと思いますので、これ以上は触れません。

今まで全く出てこなかったタミちゃんの妹の美奈ちゃんは少女時代はタミちゃんによく似た娘です。
髪の毛の色がちょっと栗色ですが、他はほとんど変わりません。
美奈ちゃんは物凄く長生きして孫の一人にタミちゃんに生き写しの子が生まれます。
この子は、特にIQなども高くない普通の女の子ですが、美亜と渚とよく似た子と友達になってたくさんの人に囲まれながら幸せな一生を送ります。
この子がタミちゃんの生まれ変わりなのかどうかはご想像にお任せしますが、タミちゃんと誕生日が同じこともあり、おばあちゃんになった美奈はタミちゃんの生まれ変わりと信じていて特に可愛がったようです。
その子がすくすくと育っていくのを確認して満足するように亡くなります。
能力が高い低いということと、幸せな人生を送れるかどうかというのはそれほど高い相関性は無いと言うのが私の持論です。

タミちゃんが幸せになれなかった分、この二人は幸せな人生を送り、タミちゃんの望んだ「宝石箱の世界」をのちの世代にずっと伝えていきます。
単純に能力の優劣だけで結果は決まらないということです。
この物語を通じて、人生とは幸せとは何なのかということを少しでも考えてもらえたらうれしいです。




タミちゃんシリーズ構想倒れエピソード

三枝タミの物語・中学生編「Pandra's Door(パンドラの扉)」・・・タミちゃんの中学生時代のエピソード。全寮制の学校内部の派閥抗争を描く予定でしたが、全寮制の女子校なんて知らないので書けませんでした(笑
全寮制の学校内部という閉鎖空間を利用した特殊な物語が書けたらいいなあ・・・(笑、と思っていました。
メインの登場人物はすべて一新して、新しい人間関係で一から始まる物語です。
小学生編のキャラクターは殆ど登場しません。


三枝タミの物語・高校生編「ザ・サードアイ(神の目)」
タミちゃんが超人的な能力で友人たちや家族を巻き込む問題を問題になる前に解決していくお話です。
小学生編の終わりでタミちゃんは雄太に暴力を振るおうとした自分が穢れてしまったと感じ、近しい人たちを遠ざけました。
高校生編ではその辺に何らかの折り合いをつけることが出来ていると思います(笑
そのため、中学生編では疎遠になっていた美亜や渚、専務や奥さんも登場します。
「タミちゃんズ」再結成?
タミちゃんがそうした日々を過ごすうちに、ある重大な変化が起きて・・・


タミちゃん一家ネズミーランドに行く
医大に合格したタミちゃんが、一年生の夏休みに家族とネズミーランドに行くお話。
実はこの時お父さんの会社は買収話が持ち上がっていて・・・
家族視点とタミちゃん視点の二つの視点からお話を見るという形式です。
タミちゃん大好き美奈ちゃんがコアラのようにタミちゃんにしがみつく。(笑
雄太君もお姉ちゃん大好きです。
Trueエピローグに続く重要なエピソード。
このエピソードが抜けているので、Trueエピローグにはある重要な要素が抜けています。

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Comments 2

きにちみ  

少し見ない間に話が完結していたのでびっくりしました。
全部読むのに結構時間がかかってしまいました。

タミちゃんが死んでしまうとは衝撃でした。
自分としては北村のアホに虐待されてゴミ捨て場に放置されたシーンが印象的でして、あれは一度みただけでその後は一度も見てません、というか見たくない。
あまりの酷さに北村は当ブログに登場させてボコボコにしましたし、タミちゃんは公開した菜の花畑の丘に遊びにきてももらいました。
それだけに愛着もあり、終わり方は色々あるとはいえ北村はともかく一言でいうと「切ない」
( TДT)

だからといって救いのない話であったとは思えないです。
人生を楽しきものにするにはまずは日常の些事を愛することから始めなければならない。
と芥川龍之介は言いました。
私の座右の銘でもあります。
親から愛されるという当たり前のことを短い間とはいえタミちゃんは感じることができたのですから。

お母さんの死の間際のハンバーグ定食は思わずウルッと来ました。
人間年を取ると涙もろくなるとはいいますが私もその類にもれなかったようです。
ともあれ、タミちゃんもお母さんも三枝さんもこれからは何のしがらみもなく天国でまた仲良く暮らしていくことでしょう。
天国でも三枝さんはあの調子だと思いますし、成長したタミちゃんも三枝さんの変わらない溺愛ぶりに苦笑しつつもその愛をしっかり受け止めてくれることでしょう。

長編を作った後は今までいっしょにいたキャラともお別れということもあってしばらくはキャラロスと虚脱感に苛まれることでしょうが、また別の創作があれば楽しく拝見させてもらおうと思います。
創作お疲れ様でした。

最後に、私も八か月かけて作った「教師と生徒の日記帳」という物語がありまして、内容は同性愛の在り方と偏見に悩む女子高生と波乱に満ちた半生を歩んできた教師の話です。
創作にあたっては色々と勉強したり調べたりしたので決して中二病全開の話ではないと思います。
もしも時間があれば見てもらって感想頂けると嬉しいです。

2018/12/12 (Wed) 11:23 | EDIT | REPLY |   

hslre  

Re: タイトルなし

> 少し見ない間に話が完結していたのでびっくりしました。
> 全部読むのに結構時間がかかってしまいました。
>
> タミちゃんが死んでしまうとは衝撃でした。
> 自分としては北村のアホに虐待されてゴミ捨て場に放置されたシーンが印象的でして、あれは一度みただけでその後は一度も見てません、というか見たくない。
> あまりの酷さに北村は当ブログに登場させてボコボコにしましたし、タミちゃんは公開した菜の花畑の丘に遊びにきてももらいました。
> それだけに愛着もあり、終わり方は色々あるとはいえ北村はともかく一言でいうと「切ない」
> ( TДT)
>
> だからといって救いのない話であったとは思えないです。
> 人生を楽しきものにするにはまずは日常の些事を愛することから始めなければならない。
> と芥川龍之介は言いました。
> 私の座右の銘でもあります。
> 親から愛されるという当たり前のことを短い間とはいえタミちゃんは感じることができたのですから。
>
> お母さんの死の間際のハンバーグ定食は思わずウルッと来ました。
> 人間年を取ると涙もろくなるとはいいますが私もその類にもれなかったようです。
> ともあれ、タミちゃんもお母さんも三枝さんもこれからは何のしがらみもなく天国でまた仲良く暮らしていくことでしょう。
> 天国でも三枝さんはあの調子だと思いますし、成長したタミちゃんも三枝さんの変わらない溺愛ぶりに苦笑しつつもその愛をしっかり受け止めてくれることでしょう。
>
> 長編を作った後は今までいっしょにいたキャラともお別れということもあってしばらくはキャラロスと虚脱感に苛まれることでしょうが、また別の創作があれば楽しく拝見させてもらおうと思います。
> 創作お疲れ様でした。
>
> 最後に、私も八か月かけて作った「教師と生徒の日記帳」という物語がありまして、内容は同性愛の在り方と偏見に悩む女子高生と波乱に満ちた半生を歩んできた教師の話です。
> 創作にあたっては色々と勉強したり調べたりしたので決して中二病全開の話ではないと思います。
> もしも時間があれば見てもらって感想頂けると嬉しいです。

タミちゃんシリーズはわたくしの能力の問題もあり、描きたいことがたくさんあったのですが、その一部しか形にできませんでした。
虐待されて育った子は自己肯定感が弱く、精神的に非常にもろいです。
当初、タミちゃんには幸せな人生を切り開いてもらうために中二病的に天才の能力を与えましたが、それでもタミちゃんは、雄太君や美奈ちゃんの幸せな姿と自分を比較して、やはり道を誤ってしまうんですね。
これは何度やってもどうしても幸せな結末は描けませんでした。
対して、雄太君や美奈ちゃんは大した能力がなくてもやはり親の愛を感じて少しくらい道を間違っても正しい道にちゃんと帰ってくるんです。
美奈ちゃんがタミちゃんにひかれたのはそういう心のもろい部分に美しさを感じていたからなのかもしれません。

今は異世界転生物が流行っていますので(笑、ミケとタマを主人公にしたファンタジー物を書いていますが、かなり長いのとスタジオで表現できるアイテムがほとんどないので出すかどうか迷っています。
ニートのぐうたらミケ姫が親にお金(手切れ金?)を渡されて王城から追い出されてしぶしぶ冒険に出るお話です。

2018/12/12 (Wed) 23:34 | EDIT | REPLY |   

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