三枝タミの物語 あ・ら・か・る・と 「いんたーみっしょん2」
タミちゃんが帰った後の渚のお家。
渚の母「タミちゃんって小さい子ねえ。」
(性格にはかなり難があるが、意外とタミちゃんとウマが合う渚の母)
渚「そうだね」
渚の母「思い出すわあ。渚もちょっと前まであのくらい小さくてかわいかったわ。今はこんなに大きくなっちゃったけど。」
(お母さんに抱っこされる在りし日の渚ちゃん。)
ちなみにどれだけ違うかと言ったらこれだけ違います。
タミちゃんとほぼ同じ身長だったころの渚ちゃん
渚(私も同じ年なのに・・・・)
母の言いように何となく理不尽なものを感じる渚だった。
三枝タミの物語シリーズ
三枝タミの物語(前編)
三枝タミの物語(中編)
三枝タミの物語(後編)
三枝タミの物語 あとがき
「三枝タミの物語 外伝:三枝美恵子の章」
三枝タミの物語 あ・ら・か・る・と 「希望ヶ丘の決闘」
三枝タミの物語 あ・ら・か・る・と 「レストランの秘密」
三枝タミの物語 あ・ら・か・る・と 「お父さんとドライブ」
三枝タミの物語 あ・ら・か・る・と 「お風呂上がりのフルーツ牛乳」
三枝タミの物語 あ・ら・か・る・と 「翼を持った少女」
三枝タミの物語 あ・ら・か・る・と 「マーケティングリサーチ」
三枝タミの物語 特別編 「タミちゃんの物語を通じて問いかけたかったこと」
三枝タミの物語 あ・ら・か・る・と 「渚登場」
三枝タミの物語 あ・ら・か・る・と 「いんたーみっしょん」
三枝タミの物語 あ・ら・か・る・と 「渚とタミちゃん」
Dell ゲーミングノートパソコン G5 15 5590
Core i5 ホワイト 20Q21/Win10/15.6FHD/8GB/128GB SSD+1TB HDD/GTX1650
ハニセレが動くノートPC!
タミちゃん「今日は渚ちゃんと二人でショッピングモールにお出かけです。」
※お父さんと一緒に来ているが渚と二人で行動したがったタミちゃん
渚ちゃんと一緒に歩いていると・・・・みんなから注目される。
お友達が出来たタミはまさにレベルが一つ上がって、今までのタミとは違う存在になったのだ!
タミちゃん「私がしっかりしなければ」 (キリッ)
タミちゃんビジョン
周りの人「お友達同士だ・・・友達っていいよね」
実際の声
カップルA男「凄く若い奥さんだなー。子供も可愛いけど・・・・」
カップルB女「可愛い子ねえ・・・5歳くらいかしら・・・。お母さんくと手をつないでほほえましいわね。」
渚の内心(タミちゃんと一緒にいると男の人から声かけられなくて快適・・・)
※ 一人で外出するとナンパされまくる人
おばちゃんがこちらにやってきてタミちゃんに飴をくれました。
おばさんA「お嬢ちゃん、これをあげるよ」
タミちゃん「ありがとう。おばさん」
おばさんA「おお、ちゃんとお礼が言えるいい子だね。偉い偉い。」
そういってタミちゃんを撫でるおばちゃん
渚「あの・・・私には・・・・」
おばさんA「何言ってるのあんた。お母さんしっかりしないと、子供守れないよ。しっかりしな。」
おばさんはそういって渚ちゃんの背中をバンバン叩きました。
渚(私もタミちゃんと同じ年なのに・・・何か理不尽・・・)
タミちゃんは渚に飴を手渡すと、おばちゃんAのところに走っていきました。
そしてもう一本飴を貰ってきました。
タミちゃん「それ、渚ちゃんの分」
渚「ありがとう・・・・」(実はとてもうれしい)
帰宅後
渚の母「あら、渚ちゃん、ご機嫌ね。何かあったの?」
渚「何でもないよ。お母さん」(実はまだとてもうれしい)
タミちゃんとピヨピヨサンダル
※ ピヨピヨサンダルとは 幼 児 向けの歩くと音が鳴る例のサンダルです。
タミちゃん(今日はお母さんとお父さんと買い物に来たのだ!)
三人の脇をピヨピヨサンダルを履いた子ども手をつないだお母さんが通り過ぎていく。
タミちゃんはそれをじっと見つめる。
お母さん(そういえばタミちゃんにはあれ、買ってあげてなかったなあ・・・)
お父さん(むっ、タミちゃんはあれが欲しいのか)
お父さんは買い物の途中で少し別行動をとり、合流して帰宅しました。
お父さん「タミちゃん・・・ほら開けてごらん」
タミちゃんが箱を開けると中にはピヨピヨサンダルが入っていました。
タミちゃんは真っ赤になって「タミ子供じゃないからこんなの欲しくない」と言いました。
タミちゃんは同世代の子たちはすでに卒業しているピヨピヨサンダルが欲しかったという図星を突かれた気恥ずかしさからお父さんにを責めるように言いました。
タミちゃんが自室に戻った後のお父さんは肩を落として「またタミちゃんの自尊心を傷つけてしまった・・・」
次の週
お母さん「貴方、ちょっと来てください。」
タミちゃんはお父さんが買ってくれたピヨピヨサンダルをそっと持ち出して自宅の裏庭に行きました。」
そしてあたりを見回して誰も見てないことを確認するとピヨピヨサンダルを履いて歩きました。
ピヨピヨ
ほわわわわ
タミちゃんはピヨピヨサンダルから音が出ると明らかにうれしそうな笑顔で夢中で歩きだしました。
ピヨ。ピヨピヨ。ピヨ。(ほわわわわわ)
お父さんとお母さんはタミちゃんに気が付かれないようにそっと優しく見守りました。
お父さんはとてもうれしそうな顔で居間に戻りました。
お父さん(タミちゃんが喜んでくれるなら別にいいか・・・)
タミちゃんはそれから時々ピヨピヨサンダルを履いてこっそり裏庭を歩くようになりました。
※近所の人にはバレバレでしたが、タミちゃんの見かけが小さいので不自然とは思われませんでした。
次の週、タミちゃんが裏庭でピヨピヨサンダルで歩いているとお母さんがやってきました。
タミちゃんは真っ赤になって慌ててサンダルを履き替えようとしました。
お母さん「いいのよタミちゃん。恥ずかしがらなくても。タミちゃんがそういうものを欲しいと思うのは、お母さんが今までちゃんとタミちゃんにいろいろなものを買ってあげられなかったことが原因なのよ。ごめんね、タミちゃん。」
タミちゃん「お母さんは悪くないよ・・・・」
お母さん「ね、タミちゃん。お父さんにちゃんとお礼を言って欲しいの。お父さんはタミちゃんが今までどんなにつらい目に遭ってきたかよくわかってるから、優しくしてくれるのよ。ちょっとやりすぎかもしれないけど、タミちゃんのことを本当に大事に思ってるの。そのサンダルもタミちゃんに本当に喜んで欲しくて買ってくれたのよ。タミちゃんは賢い子だからわかるわよね?」
タミちゃん「うん・・・本当は分かってた」
タミちゃんはお父さんに「サンダル買ってくれてありがとう。本当はうれしかったです。」
タミちゃんは幼稚なものを欲しがったことを見抜かれたバツの悪さから素直にお父さんにお礼が言えなかったことを恥じて、そうお礼を言いました。
思わず涙ぐむお父さん。
お父さん「遠慮しなくてもいいんだよ。タミちゃん。タミちゃんが喜んでくれるとお父さんも嬉しい。」
この日からしばらくお父さんはご機嫌になりました。
※ ピヨピヨサンダルはしばらく裏庭で使いましたが、やがて飽きて(満足して)、今はタミちゃんの部屋の押し入れの中にしまってあります。
こんな風にちょっとずつ距離を詰めながら、お父さんと仲良くなっていくタミちゃんでした。
でも、タミちゃんの「大きい男の人に対する恐怖症」はなかなか治らないのでした